無線通信の仕掛け

無線通信の仕掛け内の記事一覧

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搬送波と変調・復調

前章で述べたような情報の混乱を避けるために、無線通信にはある仕掛けがあります。 実は「乗り物」という言葉がまさにそれを反映したものなのですが、送りたい信号よりはるかに高周波な正弦波(三角関数のサインやコサインのような波形)を用意し、その上に送りたい信号を載せる、というものです。 この乗り物というべ・・・


複数の信号が混ざっても大丈夫な理由

このように搬送波を用いて変調・復調することにより、3章でのべたように同じ空間を使って複数の信号を流したとしても、それらがゴッチャになってしまうことを避けられるのです。 これは複数の搬送波を利用することが前提となります。 図にその様子を示します。 たとえばある人Aが3ビットの信号列「001」を送ると・・・


超長波からサブミリ波~電波の周波数

前節では1秒間続くビットの表現のために、搬送波として周波数3Hzの正弦波と周波数2Hzの正弦波を使うことを考えました。 これは説明の都合上こうしたのですが、実際には送るべき信号の長さ(この場合は1秒)に比べて、搬送波としてははるかに細かい波を使うのが普通です。 周波数で表現すると、送るべき信号の周・・・


波の基本特性~周波数、波長、速度

前章でたとえば、周波数が30G~300GHzの電波をミリ波と呼ぶと述べました。 G(ギガ)というのは10の9乗を意味します。 一方ミリは1/1000すなわち10のマイナス3乗ですから、ぜんぜん異なる値です。 しかもそれより高い波長になると、サブミリ波といって、ミリよりもっと小さい感じになっています・・・


周波数と波長で整理するX線~超長波

電磁波の場合、伝播速度は波長に関わらず一定で、光速と同じく真空中では3×10**8m/秒です。 空気中でも実質的に同じといって構いません。 この値と、前章の最後で導いた伝播速度=波長×周波数という関係式とを用いると、周波数から波長を求めることができます。 たとえばミリ波の最低周波数は30GHz(3・・・


振幅と位相、波動方程式

7章では周波数、波長、速度といった正弦波の基本特性を考えました。 もっとも電磁波の場合、真空中における速度は周波数によらず一定値です。 空気中でもそれに準じます。 したがって周波数と波長は、独立ではなく一方が決まれば他方も決まるという関係にあります。 ただし正弦波の基本特性はそれだけではありません・・・


多位相および多周波数の重ね合わせ

正弦波の振る舞いをもう少しきちんと調べるために、Y=Asin(wt+p)という形の関数に対して、さらに考察を続けます。 まず、角周波数wを共通とする2つの正弦波YとZを考えましょう。 これは以下のように書けます。 Y=Asin(wt+p) Z=Bsin(wt+q) この時、この2つの波を重ね合わせ・・・


特定の正弦波を抜き出すフーリエ変換

前章ではsin2x+sin3xという関数が形作る曲線を示しました。 しかし実際の空間を飛び交う電磁波には、周波数が2つどころではなく、おびただしい数の正弦波がひしめきあっています。 すなわちきわめて複雑な波形が形成されています。 本当にそんな中から、特定の周波数の正弦波だけを抜き出すことができるの・・・


デジタルフーリエ変換とFFT

前章では、連続的な一次元空間である時間軸を考え、その一部または全体で定義された曲線的な関数に対して、フーリエ変換というものを考えました。 ただし、通信技術はどんどんデジタル化されています。 すなわち空間は連続的でなく、離散的な空間でサンプリングされたようなデータを扱うことになります。 その各サンプ・・・


アナログ変調~AMとFM

4章で、0または1からなるデジタル信号を、搬送波に載せる(変調する)方法を述べました。 実際にデジタル信号を変調する方法はそこで説明した方法だけではないのでそれは次章で説明します。 本章ではデジタルでなくアナログ信号を変調する代表的な2つの手法について述べます。 1つはAM変調でもう1つはFM変調・・・


デジタル変調~基本は3方式で発展形も

4章で、最も単純なデジタル変調の方法を紹介しました。 信号値が0に対応する時間には搬送波を送らず(つまり振幅を0にする)、信号値が1に対応する時間には搬送波を送る(つまり振幅を決められた値にする)ということです。 この方式はASK(Amplitude Shift Keying、振幅偏移変調)と呼ば・・・


無線通信の多重化~基本はやはり3方式

次に5章で述べたことをもう少し一般化して、同一の空間を流れる電磁波を使って、いかにして多重の信号を送れるかについて述べましょう。 5章では周波数が異なる複数の搬送波を使うことで、信号が分離できることを示しました。 その理論的根拠が11章で述べたフーリエ変換です。 こうして複数の信号を多重化すること・・・


OFDMとMIMO

前章で説明したFDMAは、異なる信号を異なる周波数で変調し、それらの信号が乗ったさまざまな周波数成分を一緒にして送り、受け側で分離するというものでした。 それとやや似ているのですが、1つの信号を複数の周波数の波に分けて変調し、一緒にして送るという手法があります。 これをマルチキャリア通信といいます・・・


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