振幅と位相、波動方程式
7章では周波数、波長、速度といった正弦波の基本特性を考えました。
もっとも電磁波の場合、真空中における速度は周波数によらず一定値です。
空気中でもそれに準じます。
したがって周波数と波長は、独立ではなく一方が決まれば他方も決まるという関係にあります。
ただし正弦波の基本特性はそれだけではありません。
振幅と位相も考えなければなりません。
すなわちtを独立変数とする時、周波数をfとすると、一般に正弦振動する物理量の値Yはは次のように書けるのです。
Y=Asin(2πft+p)
ここでAは振幅と呼ばれるもので、いわば制限振動の強さを示します。
またpは位相と呼ばれ、正弦波のずれを表わします。
2πfをwと置くと、これは以下のようにも書けます。
wは角周波数と呼ばれます。
Y=Asin(wt+p)
ここで図の紫色の部分の長さ(時間的距離)をdとすると、p=2πfdとなります。
逆にいえばd=p/(2πf)です。
このように与えられたYが、いわばtを独立変数として正弦振動する量の一般式ということになります。
ただし電磁波というものは、空間的にも伝播していくものです。
その速度が光速になるのですが、これは通常cで表わします。
伝播方向の独立変数をxで表わすと、以下のようになります。
Y=Asin(w(t-x/c)+p)
つまりtが1増えることとxがc増えることとが等価ということで、まさに伝播速度がcということを意味します。
さらにいうなら、電磁波の物理量は、電界Eと磁界Hの2つがあります。
したがって同じパラメータであるw、c、pを使って、2つの物理量を表わした式(振幅は物理量間で異なっていてもよい)が、電磁波の表現式といえます。
電界E=E0sin(w(t-x/c)+p)
磁界H=H0sin(w(t-x/c)+p)

